「マジで通り魔やるか」って決意しかかってやめた時の話
他の人にとっては「大したことない」問題でも、放置すればめっちゃ闇が溜まって熟成され重大犯罪を犯す可能性は大いにあります。今回、カウンセラーの中村カズノリさんが投稿された「マジで通り魔やるか」って決意しかかってやめた時の話についてもそんなささいなきっかけから人がどう闇に落ちるのかがテーマの話になっています。
ちょっくら、ぼくが以前「マジで通り魔やるか」って決意しかかってやめた時の話でもしましょうか
— 中村カズノリ🍄新刊執筆中 (@nkmr_kznr) 2019年5月28日
ええと、思い返してみたらほんの3年ちょっと前だったわw
当時ぼくは、システム開発系の会社員だったんですよ。
裁量労働制でまあ勤務時間は長めのところだったけど、お給金はそんなに悪くない感じ。ボーナスも出てたし— 中村カズノリ🍄新刊執筆中 (@nkmr_kznr) 2019年5月28日
徹夜仕事なんてのもそれなりに。というか業種的に一時的に昼夜逆転勤務なんてのもあったなあ
やめる半年ほど前から、仕事や生活のストレスからか、睡眠障害を発症。
具体的には「過眠症」一度寝るととにかく起きない。最大24時間位寝る。
そんなもんでまあ、勤怠状況が非常に悪くなったわけ— 中村カズノリ🍄新刊執筆中 (@nkmr_kznr) 2019年5月28日
当然問題となり、あっちゃこっちゃ病院をたらい回しされたり検査入院したりで、医療器具を借りて使ったり薬を飲んだりなんだりしつつも改善が見られず。
月に2~3回は過眠発症で連絡なし欠勤をやらかしてしまってたんすよね— 中村カズノリ🍄新刊執筆中 (@nkmr_kznr) 2019年5月28日
まあそんなわけで会社側の出した施策は
「時短勤務」だったんだけど、みなし残業代が当然カットされるわけで、月々の手取りは10万円台前半、やばい月は10万を切るという状況に。
自分の病気のせいなんだし、今の待遇に甘んじるしかないとか思ってたなあ。自己肯定感が0に近かった— 中村カズノリ🍄新刊執筆中 (@nkmr_kznr) 2019年5月28日
時短にしても過眠の発作は不定期に起こるし、そのたびに上司に「体調管理をしっかりしろ」などと言われてたけど、何をどうしっかりすれば改善されるかなんぞ自分にもわからないのにお前はわかるんかい、等、徐々に殺意を持ち始める
— 中村カズノリ🍄新刊執筆中 (@nkmr_kznr) 2019年5月28日
最終的には上司と人事から、ある日突然呼び出しを受け
その場で自己都合退職を迫られる。
まあしょうがないよなあと諦め、退職届を書いて捺印。
その直後に人事のおじさんから飛び出た一言
「思いつめて自殺なんてしないでね…(苦笑)」— 中村カズノリ🍄新刊執筆中 (@nkmr_kznr) 2019年5月28日
これを聞いた瞬間、自分の中でなにかがスッと覚める感覚があったというか。そんとき思ったことは
「ん?なんでぼくが死ななきゃならんの?」
からの
「というかお前が死ねよ。夜寝て起きたら夕方だった絶望感の何がわかるんだてめー。よし、この場で殺そう」
だった。— 中村カズノリ🍄新刊執筆中 (@nkmr_kznr) 2019年5月28日
今思えば支離滅裂な思考だけども、追い詰められるとマジで支離滅裂かつクリアな思考になる瞬間があるような気がしてる。
というか、その場でやるというのもあんま現実的じゃないんだけど、そんときは持ってるペンで目なり耳なりぶっ刺して脳破壊かなあとか冷静に考えてたなあ
— 中村カズノリ🍄新刊執筆中 (@nkmr_kznr) 2019年5月28日
殺すなら直接殺したいと思った会社の人間にすべきだよなあ、とか、自分がこうすることでブラックな会社に苦しんでいる人が模倣してくんないかとか、まあヤバイ思考が渦巻いてた記憶。
つか、自分が居たところは問題は多々あれどマジなブラックというほどでもなかったんだけどね。— 中村カズノリ🍄新刊執筆中 (@nkmr_kznr) 2019年5月28日
ということを考えながら、おっとヤバイ思考来たわこれ…落ち着け落ち着け…と自分になんとか言い聞かせてクールダウン(?)し、人事のおじさんに返答
「いやー、自殺とかないですわwぼく、自殺するくらいなら殺しますからwww」
全員硬直— 中村カズノリ🍄新刊執筆中 (@nkmr_kznr) 2019年5月28日
まあそんなこんなでなんとか平和裏に(?)退職届を書いて退社。今思えば会社都合にしてもらって何らかの支援につながるのもアリだったんだろうけどね。
貯金もゼロだったし実家も頼れないし、こりゃマジで生保かなあなんて状況だったw
— 中村カズノリ🍄新刊執筆中 (@nkmr_kznr) 2019年5月28日
で、その後真っ先にしたことはカウンセラー(味さん)への電話
「いやークビになっちゃいましたわww」と報告すると
「あら!おめでとう!w」との返答。おめでとう!てww— 中村カズノリ🍄新刊執筆中 (@nkmr_kznr) 2019年5月28日
会社の人間への殺意とかをただただ聞いてもらって共感してもらうという作業を手伝ってもらいつつ、今後の不安なんかも吐露、まあぶっちゃけ金やべえどうしようみたいな話とか、今後働ける気がしないとかそういう事をただただ聞いてもらう
— 中村カズノリ🍄新刊執筆中 (@nkmr_kznr) 2019年5月28日
こういうとき、カウンセラーっていい意味で無責任なのが楽だったりすんのよね。このとき一番心に通った言葉は
「まあ、君は『働いてない状態』にそのうち飽きるだろうから大丈夫w」
だった。なんというかこれで殺意とかがかなり霧散した感触がある。多分、先への希望が意味なく出来たんだろうけど— 中村カズノリ🍄新刊執筆中 (@nkmr_kznr) 2019年5月28日
あとは「よく殺さなかったねえ、凄い。」みたいなことも言われたかな。
「そんなんで殺すなんておかしい」みたいなことじゃなくて「殺したいと思った」という感情を受け止めてもらえたのが一番大きかったのだと思う— 中村カズノリ🍄新刊執筆中 (@nkmr_kznr) 2019年5月28日
・病気で問題がおきたことによる自己肯定感の低下
・その問題に対しての継続的な圧力(職場での人間関係)
・金銭的な生活不安
今振り返ると主にこの3つが殺意にまで至った要因なんだろうけども、人によっては「大したことない」ことだったりもすんだよね。実際自分も今となっては…wという感じだし— 中村カズノリ🍄新刊執筆中 (@nkmr_kznr) 2019年5月28日
「大したことない」問題でも、放置すればめっちゃ闇が溜まって熟成ちゃうんだろなぁ。
自分が犯罪者にならなかったのは、そのしんどさをカウンセラーに受け止めてもらえたからだろうとは思う。
「働かないのもそのウチ飽きるよ?w」と「よく殺さずにいられたねえ、すごい」が無かったら危なかったかも— 中村カズノリ🍄新刊執筆中 (@nkmr_kznr) 2019年5月28日
んで、その後の事なんだけど
・会社をやめた途端に過眠発作が無くなった
・一ヶ月間は本当に無責任に何もせず過ごした(楽になった)
・フリーでお仕事をするようになって、金銭的不安はなくなった
という感じでしょうか。
なにこの急浮上?という状態。— 中村カズノリ🍄新刊執筆中 (@nkmr_kznr) 2019年5月28日
まあそんなこんなで今はフリーランスのシステム屋さんやりながら、家族問題やブラック労働問題のカウンセラーなんかもやってます。
当事者の気持ちや感情は知識だけじゃなく、体験から思い知っているつもり— 中村カズノリ🍄新刊執筆中 (@nkmr_kznr) 2019年5月28日
とまあ、アレコレ書きましたが最後に伝えたいのは
人間、他人からみたら「こんなつまらん事で」という理由でも追い詰められると抑えきれない殺意を持つ人間もいるし、こんなつまらん事だからこそ凶行に走ってしまうのは勿体無いとも思えることと— 中村カズノリ🍄新刊執筆中 (@nkmr_kznr) 2019年5月28日
でもそれは有効な支援(心理的なものや社会的なもの)が十分にあれば、未然に防げる可能性も大きいんだよということ。
— 中村カズノリ🍄新刊執筆中 (@nkmr_kznr) 2019年5月28日
「捨て身」でなにか凶行を起こしたくなるという気持ちがわかるという人も少なくはないこと、もし自分に危険を感じたらそんな人に相談して欲しい。
周りにそんな人が居なければ近場のカウンセラーでも良いしぼくでも良いし。
話をするだけ、それだけでもスゲー楽になるから。— 中村カズノリ🍄新刊執筆中 (@nkmr_kznr) 2019年5月28日
って、ここまで書いたのを読み返して見ると
「通り魔じゃなくね?」ってなった。
もうちょい補足すると、会社を出たあと凶器を調達して戻ってヤれるだけヤろうかな☆って思ってたんですよねー
その前にカウンセラー(味さん)に電話出来てよかった…というお話。— 中村カズノリ🍄新刊執筆中 (@nkmr_kznr) 2019年5月28日
今回でてきたカウンセラーの味沢道明さんはこちらの方です
ネットの反応
その通りかと思います。
だからこそ、自分の体験を共有しておきたいと感じました。
タイミング的に不謹慎スレスレだとも思ったのですが、少しでもこの先のためになるならという願いでツイートしました— 中村カズノリ🍄新刊執筆中 (@nkmr_kznr) 2019年5月28日
この経験、今シェアして頂けて本当に良かった。何ていうか、ただただ心から感謝です。
— mushuneko (@mushuneko) 2019年5月29日
こんにちは
最後まで読ませていただきました
僕も強い殺人衝動にかられることがよくあります
そんな時に支えになってくれるのは、友人だったり心療内科の先生、カウンセラーだったのでとても共感しました
この人たちがいなければ多分僕は無差別殺人を起こしていたと思います— がんちゃん (@gore5003) 2019年5月29日
味沢道明さんと中村カズノリさんの共著はこちら!