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【村上春樹】文豪による『カップ焼きそばの作り方』シリーズがシュールすぎる【太宰治】
始めたのは世界一即戦力の男としても有名な「菊池良( @kossetsu )」さんがツイートした、『カップ焼きそばの作り方』シリーズが秀逸すぎる!
もしも村上春樹がカップ焼きそばの容器にある「作り方」を書いたら。
もしも村上春樹がカップ焼きそばの容器にある「作り方」を書いたら。 pic.twitter.com/La376O749Y
— 菊池良BOT⚡「もし焼き」重版出来 (@kossetsu) 2016年5月15日
これに呼応するがごとく他の文豪やアーティストの作品が続々と寄せられました。
「もしも太宰治がカップ焼きそばの作り方を書いたら」を書いてみた。長い。 pic.twitter.com/mZJCzLe0Aw
— 青羽@状況開始! (@aoba_rin) 2016年5月19日
一、蓋を開けてみたまえ。ちりちりとした麺の波打つさまが、或る女を思い出させる。私は、意地汚く、ここまで開けるという線をキッチリと守った。ことごとく笑いたまえ。蔑みたまえ、私は卑しい、偽善の男だ。
二、しゅんしゅんと、やかんの水が沸く音がする。私はじっとしてその瞬間を待つ。沸騰。
三、かやくと書かれたちいさな袋を麺の上にかけた。震える手からはバラバラと散って、全部は中に入りきらない。ええい仕方がない、ヒロポンが尽きているのだから。食べ終わったら必ず買いに行こう。いや、金はカップ麺を買って尽きた。女に頼み込もう。そうしよう。と思いながら、湯をかけ蓋を閉じた。
四、中の麺は情死をした女の髪のようにゆらゆらと揺れているだろうか、許して呉れたまえ。どうか、君を忘れたわけでは無いのだ。ただ、私だけが生き残って君を置いてきてしまったのだ。ああ、恥ずかしい。なんじら断食するとき、悲しい面持ちをすな(マタイ六章十六)
五、三分経つ。湯をざあっと切ると、もうだめだ。私は欲望に負けた。ソースを振った瞬間にずるずる、ずるずると一気に啜った。あさましくてもいいと開き直ったら、少しばかり生きていていいような気も湧いてきた。はは、君、何を心配しているのかね。私には少しばかりの酒もある。鼻がぐしゃっと絡まって、それから声を上げて泣いた。どうか、どうか。私を捨てないでください。
Mr.Childrenが焼きそばの作り方を書いたら
なんか流行ってたのでミスチル流、カップ焼きそばの作り方。を作ってみた。 pic.twitter.com/5AyMakMhZT
— ワタナベコウスケ@のくてりか (@ibykohkoh) 2016年5月25日
①飛べるよ 君にも
フタを開けてごらんよ
一緒に作ろう さあ準備を
ほら 早く かやくとソースを取り出しなよ
はぐれずに付いて来れるかい? 僕に②どれくらいの値打ちがあるだろう?
僕が作るこのカップ焼きそばに
お湯を入れた後かやくを入れていないことに
気づいた
ちょっと疲れてんのかな③ありふれた3分間が愛しく思えたら
それは“愛の仕業”と 小さく笑った
君が見せるタイマー 僕に向けられるサイン
もう1秒も見落とさない そんなこと考えてる④言ってしまえばレトルトなんて
似せて作ったマガイモノです
すぐにそれを見破られぬように
しっかり降って湯切りします⑤ねえ等身大の愛情で挑んだのに
台所は重い空気⑥ちょっとぐらいの汚れ物ならば
残さずに全部食べてやる
oh darlin 僕はノータリン
真実を握りしめる
八つ墓村バージョン
八つ墓村でカップ焼きそばの作り方を説明したら pic.twitter.com/NVYU9F8Dj6
— お_か_じ_ゃ_き (@kana_violetann) 2016年5月24日
ポルノグラフィティ バージョン
村上春樹風カップ焼きそばの作り方が面白かったから、「ポルノ風カップ焼きそばの作り方」書いてみた笑 pic.twitter.com/1vfBdwt1Ot
— ねこまつ (@nekomatsu3711) 2016年5月23日
B’zバージョン
B’z版カップ焼きそばの作り方「いらない何も 捨ててしまおう」
— りでさん@プレミアムビールクズ (@ride_san) 2016年5月25日
ついには糸井重里さんご本人まで登場してつくってくれました!
糸井重里がカップ焼きそばの作り方を書いたら
本人なりに原文を生かして書いてみた。RT @fukukurulife: @hironobutnk @kingmayummy @itoi_shigesato これは糸井さんに読んでほしい。朝から大笑い。 pic.twitter.com/rMNpJC7CNc
— 糸井 重里 (@itoi_shigesato) 2016年5月24日
(1)まずは、小袋を取り出す。
小袋を取り出すのは、少しもめんどうくさくない。
めんどうくさいと思う人は、生きるということにあたっての、なんか根本的なところを見直したほうがいいかもしれない。(2)お湯を入れる。あわてるとこぼれる。毎日いくつもカップ焼きそばをつくるような人は、「あわてるな」と目の前に張り紙しておくといいかもしれない。
(3)3分待つのだけれど、これはもう、とにかく待ってくれ。たのむ。せっかちなぼくでも待っているのだ。いっそ焼きそばより3分を好きになってほしいくらいだ。
焼きそばはいいよ、だいたいのカップ焼きそばはいい。ちぢれてるものは、好かれたり嫌われたりが激しいけれど、カップ焼きそばおおむね好感が持たれている。
なんだったら、あなたはもう、カップ焼きそばになってはどうだろう。
「菊池良」さんは『もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら』という題名で本も出しています。